目指すは裏の裏をかいいた戦略
プロトレーダーの鉄則
投資においては情報が命である――
相場に影響を与えるような出来事、事件などに関する情報を、いかに早く捉え、いかにしてその情報を基に自身のポジション建てに反映させるか。
これが投資の鉄則であると、耳に、目にしたことがある方はたくさんおられることと思います。たとえ初耳であるとしても、少し考えれば、当然のことであると納得できることでしょう。もちろん為替相場においても同じです。
たしかに、これは正しい。世の中の出来事に無頓着で、投資で勝てるわけがありません。
しかし、プロトレーダーたちにとって、これでは不十分だといえます。
「情報」と聞いて、アマチュアの個人投資家が思い浮かべるのはなんでしょう? テレビやラジオ、新聞、インターネットなどのニュースといったところが大半ではないでしょうか。
しかし、プロにいわせると、「ニュース」となっている時点ですでに遅いということです。メディアや活字によって大多数の個人投資家にばらまかれたニュースなど、すでに情報としての賞味期限は終わっているのです。
「ニュース」よりも一足先に欲しいもの、それは「噂」です。一部の間で真しやかに囁かれる噂は、まだ一般の知られるところではありません。プロのトレーダーはこの時点で取引を開始しています。
噂で買ってニュースで売る――
これがプロの鉄則です。
しかし、しょせん「噂」で動く以上、失敗は付き物です。プロでも8勝7敗程度で御の字といいます。
プロのトレーダーですらこの戦績なのですから、アマチュアが勝ちつづけるというのは並大抵のことではありません。
ただ、アマのほうがプロよりも有利な点がひとつあります。それは、アマには決算期がないということです。
プロは四半期ごとに結果をださなければなりません。しかし決算のないアマチュア投資家には、腰を据えてじっくりと取引に専念できるという利点があるのです。
プロにとっての“いいカモ”にならないように
たとえば経済誌などで強気見通しが支配的になっていると、実際の相場ではまもなく反落するだろうと、プロトレーダーはマーケットのコンセンサスとは逆の見方をもちます。
強気見通しが優勢であるということは、プロのトレーダーたちの多くはすでに買いポジションを保有し、売りのタイミングを今か今かと見計っている最中なのです。
しかしプロのディーラーたちは強気の発言を続けます。少しでも値をつり上げたり下げたりしたいわけですから当然です。
そこで、専門家がそう言うのだから、とノコノコ買いに出てしまうのはそれこそ素人で、プロにとっては「いいお客さん」とされてしまいます。
相場が天井をつくときというのは、理屈で言うと市場参加者がほぼ全員買いポジションをもったということです。
しかし、相場がいつ天井となるかは誰にもわかりません。
一番高値で売りたいと考えるのは人の心情ですが、市場の見通しが一方向に傾いてきたときは、近いうちに逆方向に動く可能性を考え、早めに、段階的に手仕舞いしていくのが得策でしょう。
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