為替相場の奥深い話

◆様々なプレイヤーが色々な目的で取引するのが巨大な為替相場
FXをやっていると、レートの変動に一喜一憂しているのは為替差益を目的とした投機筋ばかりと考えがちですが、もちろん市場参加者はそればかりではありません。貿易会社、輸出入産業、海外に支社をもつ商社など、為替レートに目を光らせている人はたくさんいます。

こういった大規模な取引を行う会社などの、為替に及ぼす影響には無視できないものがあります。また、為替の値動きに関係なく取引を行う人たちもいるので、為替市場というのは非常に複雑で、予測不能な動きを示すことがあります。

為替差益を狙っている方にとって短期的な値動きはとても重要な関心事です。

しかし、中長期的なトレンドはある程度の知識と経験があればそれなりの見当はつきますが、短期的な相場の変動を予想するのは難しいものです。それでもこれから先の値動きを考えるために、世界の情勢に注意を払ったり、チャート分析をしたりします。

◆複雑化為替相場を読み解くためのチャート分析

基本的に、トレーダーや短期の投機筋はチャート分析を基にした取引を行います。
もちろん為替市場に影響を与える要因(ファンダメンタルズ)は、国内外を問わずさまざまなものがあります。テレビのニュースで一般に報道されるような政府当局主導の要因もあれば、専門的な情報筋からしか知り得ないような要因もあります。そういった要因は世界各国多岐に渡り、すべてのファンダメンタルズを把握するのは、事実上不可能といっていいでしょう。

そこで有用とされるのが、チャート分析というわけです。

為替の変動は、一見すると無秩序に上り下がりを繰り返しているように見えますが、統計的に見るとある一定の傾向が現れてきます。こうした傾向に着目し、チャートを分析するためのさまざまなテクニカル指標が、FX業者によって用意されています。また、チャートパターンも世界中の人々によって発見されては公表され、多くの市場参加者がそれらを利用し、チャート分析を行っています。

◆万能では無いチャート分析

しかし、チャート分析はあくまで予測にすぎず、法則ではありません。蓋を開けてみたら予想と真逆の方向に相場が動いている、なんてこともめずらしいことではないのです。

「ここ数日間、下落トレンドが続いているけれど、どうやらそろそろ反転しそうだ」

そう予想して米ドルの売りポジションを決済、下落トレンドは底をつき、上昇トレンドへと移行する。――はずでした。

しかし、多くの市場参加者の予想を裏切って、実際価格は下がる一方です。
いったい何が起きているのでしょう?

冒頭でも述べたように、市場参加者の中には為替相場に関係なく取引を行っている人たちがいます。たとえば、決算をしなければならないとか、支払いをしなければならないとか、そういった価格の動きとは無関係な理由でドル売り円買いをする、という会社や機関もあるのです。

その他にも、世界中の米ドル保有者が、欧米圏の景気の先行きに不安を感じて円買いを進めた、という可能性も考えられます。これは、米ドル円相場にばかり気をとられていると、なかなか気づかないことかもしれません。

◆誰も完全に予測する事は不可能な為替相場の動きでも少しずつ理解していく事が大切

このように、為替はその複雑さゆえに予測不能な動きを見せることがめずらしくありません。

しかし、為替を動かすファンダメンタルズをすべて捉えることは、まず不可能といえます。

重要なのは、そうした想定外の変動が起きたときに、非常に表面的で単純化された分析に惑わされず、たとえ結果論であっても「相場を動かしたのは誰なのか」を把握しておくこと。その積み重ねが、為替市場の深い理解に繋がっていくのです。

08 8月 2012

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